医療用内視鏡に使用される多様な加工材料について

医療用内視鏡で使われる基本素材とは
医療用内視鏡に使われる代表的な素材には、ステンレス鋼、チタン合金、エンジニアリングプラスチックなどがあります。
ステンレス鋼は高い強度と耐食性を持ち、外装や構造体としてよく使われます。
一方、チタン合金はステンレスと同様の強度を保ちながら、さらに軽量であるため、長時間使用時の医療従事者の負担軽減にもつながります。
また、エンジニアリングプラスチックは、電気絶縁性や機械的強度があり、内部構造部品に使用されます。
これらの素材は、それぞれの特性を活かして組み合わされ、医療現場での操作性や耐久性、安全性を確保するために最適化されています。
柔軟性と安全性の両立が重要
セラミック素材の中でも酸化ジルコニウムは特に硬度が高く、摩擦や高温に強いため、内視鏡の高機能部品に最適とされています。
特にレンズホルダーや摩耗しやすい接続部分に使用されることが多く、長寿命化に貢献しています。
さらに、柔軟性を必要とする部位にはシリコンが使われます。
シリコンは弾性に優れ、生体親和性が高いため、体内への挿入時にも違和感が少なく、患者の負担を軽減します。
シリコンはチューブやカバーなど、体内との接触が多い部分に多く採用され、安全性と操作性の両方を高める素材として欠かせません。